AESとはなにかを解説していく試み

AESとは、Advanced Encryption Standard(アドバンスド・エンクリプション・スタンダード)の略称。日本語で言うと「高度暗号化規格」ってところでしょうか。要するに「秘密をめっちゃガチガチに守ってくれる暗号技術」です。

少し昔までは「DES」っていう先輩暗号が活躍していたんですが、「あいつはもう古いし力不足かも……」となってしまいまして。後輩にあたるAESが業界の主役をバトンタッチされた、というわけです。世界中の政府や企業、個人情報を扱うサービスなんかで、バリバリ使われている縁の下の力持ち。実はあなたが普段ネットショッピングでカード情報を送るときだって、AESに守られていることが多いんです。

どんなふうにガチガチに守ってくれる?

AESは、めちゃくちゃ複雑な変換処理を経て、元のデータを「だれも解読できないやべー形」にしちゃう技術です。具体的には次のような流れで暗号化されます。

  1. 鍵(キー)を用意
    • 「〇〇桁の暗号の呪文」みたいなイメージ。長さは128ビット、192ビット、256ビットと色々あります。
  2. ブロック分割
    • 暗号化したいデータを128ビット単位の“ブロック”に分ける。ここが「ザクッと切り分ける」作業っぽい感じ。
  3. 何度もゴリゴリ演算
    • 分割されたブロックを、ラウンドと呼ばれる複数段階の演算(変形、混ぜ込み、入れ替えetc.)でひたすらボコボコに改造。
  4. やめ時がないほどボコられたデータが生まれる
    • もう原形が全然わからないぐらいに変形された暗号文が完成します。

この変換を解読するには正しい鍵を持って逆の手順をたどるしかない、という設計。なので鍵を持たない人が解読しようとすると、膨大すぎる計算処理に時間を費やすハメになり、事実上不可能に近いわけです。

AESの美点

1. 速い

暗号化というと「めっちゃ重そう」「時間かかりそう」と思うかもしれませんが、AESはCPUに最適化された命令セットが用意されていたりして、割とサクサク動きます。あなたのスマホでも裏で普通にAESが頑張ってるぐらい。

2. 強い

暗号の強度は「計算がどれだけ難しいか」がキモになります。AESは同じ鍵サイズのほかの暗号方式に比べて圧倒的に堅固。まるで高層ビルの金庫室に入った金塊を盗むぐらい困難です。

3. 標準

世界中で使われ、信頼されている暗号規格。いろんなアプリやウェブサービスがAESを採用しているので、気づかないうちに日常的にお世話になっているんです。まさに現代社会の“縁の下の暗号”!

AESには種類がある

AESには鍵の長さ(ビット数)で分類があって、たとえば128ビット、192ビット、256ビットなど。鍵が長ければ長いほど解読に必要な時間が爆発的に増えます。

  • AES-128:標準的に強い
  • AES-256:さらに強い
  • AES-1024とかは存在しません(そんなのあったら超未来感満載ですが、実際には標準規格外で使われません)

どんなところで使われている?

  • スマホでの通信
  • Wi-Fiの暗号化(WPA2やWPA3)
  • クレジットカード情報やパスワード保護
  • 政府機関の秘密文書(かもしれない、いやだいぶ使われてるはず)

「あなたの大事な情報」を守るために日夜がんばっている優等生、というわけです。

AESは現代の頼れる“ボディガード”

結局、AESは「セキュリティ界のVIP護衛チーム」みたいなもの。あなたのデータが悪者に盗み見されないように、しっかりガードしてくれます。

  • 家の玄関で言えば、いかつい見た目のSPが立ってるイメージ
  • そもそもカギ穴すら知られないように構造を複雑にしてる

もしAESがいなかったら、今頃ネット上のプライバシーは穴だらけ。いろいろなサービスやシステムがガタガタになっていたかもしれません。そんなわけで、AESは結構すごいヤツ! と覚えておくと、なんだか身近に感じられるかもしれませんよ。部隊並みに難攻不落。そのレベルの信頼感があるからこそ、今も多くのネットサービスやアプリケーションが「AES」という盾を活用しています。次にパスワードやカード情報を入力するときは、ぜひ心の中で「秘密を頼むぜ、AESさん!」と念じてみてください。きっとあなたの大事なデータをしかと守ってくれるはずです。

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たいちゃと申します。私のことは、そうですね…「謎に包まれた存在」とでも思っておいてください。これから、少しずつ私の謎を解き明かしていってくださいね。なんて、冗談です(笑)。よろしくお願いします!