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導入ガイド(初心者向け)

レンタルサーバー・自前サーバー・XAMPP、環境別にステップバイステップで解説

動作要件

VetCare Proは非常にシンプルな構成のため、ほとんどのPHPサーバーで動作します。

必須要件

  • PHP 8.0以上(8.1 / 8.2 / 8.3 すべて動作確認済み)
  • PDO拡張(SQLiteまたはMySQL用)
  • Webサーバー(Apache / Nginx / PHP内蔵サーバー)
  • data/ ディレクトリへの書き込み権限

推奨・オプション

  • PHP mbstring 拡張(日本語処理の改善)
  • PHP gd / imagick(画像処理用)
  • SSL/TLS証明書(HTTPS対応)
  • メモリ 128MB以上(PHPのmemory_limit)
初心者の方へ: 難しそうに見えますが、日本の主要レンタルサーバー(Xserver、さくら、ロリポップ、ConoHa WING等)は、 これらの要件をすべて満たしています。特別な設定なしで動きます。

ダウンロード方法

2つの方法でダウンロードできます。初心者の方はZIPダウンロードがおすすめです。

方法1:ZIPダウンロード(初心者向け)

  1. GitHubのリポジトリページ https://github.com/boris15413-jpg/VetCare-Pro-ver-3 にアクセス
  2. 緑色の「Code」ボタンをクリック
  3. Download ZIP」をクリック
  4. ダウンロードされたZIPファイルを解凍
  5. 解凍されたフォルダ(VetCare-Pro-ver-3-main)の中身をサーバーにアップロード

方法2:git clone(経験者向け)

# リポジトリをクローン
git clone https://github.com/boris15413-jpg/VetCare-Pro-ver-3.git

# ディレクトリに移動
cd VetCare-Pro-ver-3
注意:ZIPを解凍すると「VetCare-Pro-ver-3-main」というフォルダが作成されます。 サーバーにアップロードするのはフォルダの中身(index.phpやconfig.phpが入っているファイル群)です。 フォルダごとアップロードしないよう注意してください。

レンタルサーバーでの導入

最も簡単な方法です。Xserver、さくらインターネット、ロリポップ、ConoHa WING などの日本の主要レンタルサーバーで動作します。

難易度:初級

前提条件の確認

  • レンタルサーバーの契約が済んでいること
  • FTPソフト(FileZilla推奨)またはサーバーのファイルマネージャーが使えること
  • レンタルサーバーのPHPバージョンが8.0以上であること(サーバーのコントロールパネルで確認・変更可能)

PHPバージョンの確認・変更方法

Xserver の場合
  1. サーバーパネルにログイン
  2. 「PHP」→「PHP Ver.切替」をクリック
  3. 対象ドメインを選択
  4. 「PHP8.1」以上を選択して「変更」をクリック
さくらインターネット の場合
  1. サーバーコントロールパネルにログイン
  2. 「スクリプト設定」→「言語のバージョン設定」をクリック
  3. PHPのバージョンを「8.1」以上に変更
  4. 「保存」をクリック
ロリポップ の場合
  1. ユーザー専用ページにログイン
  2. 「サーバーの管理・設定」→「PHP設定」をクリック
  3. 対象ドメインの「PHP設定」ボタンをクリック
  4. 「8.1(CGI版)」以上を選択して「変更」をクリック
ConoHa WING の場合
  1. ConoHaコントロールパネルにログイン
  2. 「サイト管理」→「サイト設定」→「応用設定」をクリック
  3. 「PHP設定」でバージョンを「8.1」以上に変更

ファイルのアップロード

FTPソフト(FileZilla推奨)またはサーバーのファイルマネージャーを使って、ファイルをアップロードします。

アップロード先の例:
# ドメイン直下に設置する場合
/home/ユーザー名/public_html/

# サブディレクトリに設置する場合(例:/vetcare/)
/home/ユーザー名/public_html/vetcare/

# さくらインターネットの場合
/home/ユーザー名/www/
ポイント:アップロード後、index.php が直接アクセスできるディレクトリ構成にしてください。 つまり https://あなたのドメイン/index.php でアクセスできれば正解です。

パーミッション(権限)の設定

以下のディレクトリに書き込み権限が必要です。FTPソフトで右クリック→「ファイルのパーミッション」で変更できます。

ディレクトリパーミッション用途
data/777 または 775SQLiteデータベースファイルの保存
uploads/777 または 775ロゴ・画像のアップロード先
backups/777 または 775自動バックアップの保存先
セキュリティ注意:パーミッション 777 は全ユーザーに書き込み権限を与えます。 サーバー環境によっては 775 で動作する場合があり、そちらの方が安全です。まず 775 で試し、 うまくいかない場合のみ 777 に変更してください。

ブラウザでアクセス

ブラウザで https://あなたのドメイン/(またはサブディレクトリ)にアクセスすると、 セットアップウィザードが自動的に起動します。 詳細はセットアップウィザードの説明をご覧ください。

自前サーバー (VPS / 専用サーバー)

VPS(ConoHa VPS、さくらVPS、AWS EC2、DigitalOcean等)や自宅サーバーに導入する方法です。

難易度:中級

方法A:Apache + PHP(推奨)

# ====== Ubuntu / Debian の場合 ======

# 1. システムを最新にする
sudo apt update && sudo apt upgrade -y

# 2. Apache と PHP をインストール
sudo apt install -y apache2 php8.1 php8.1-sqlite3 php8.1-mbstring php8.1-gd php8.1-curl libapache2-mod-php8.1

# 3. Apache の mod_rewrite を有効化
sudo a2enmod rewrite

# 4. VetCare Pro をダウンロード
cd /var/www/html
sudo git clone https://github.com/boris15413-jpg/VetCare-Pro-ver-3.git vetcare
cd vetcare

# 5. ディレクトリの権限を設定
sudo chown -R www-data:www-data data/ uploads/ backups/
sudo chmod -R 775 data/ uploads/ backups/

# 6. Apache を再起動
sudo systemctl restart apache2

# 7. ブラウザで http://サーバーのIP/vetcare/ にアクセス

方法B:Nginx + PHP-FPM

# ====== Ubuntu / Debian の場合 ======

# 1. Nginx と PHP-FPM をインストール
sudo apt install -y nginx php8.1-fpm php8.1-sqlite3 php8.1-mbstring php8.1-gd

# 2. VetCare Pro をダウンロード
cd /var/www
sudo git clone https://github.com/boris15413-jpg/VetCare-Pro-ver-3.git vetcare
cd vetcare
sudo chown -R www-data:www-data data/ uploads/ backups/

# 3. Nginx の設定ファイルを作成
sudo nano /etc/nginx/sites-available/vetcare

Nginx設定ファイルの内容:

server {
    listen 80;
    server_name あなたのドメイン;
    root /var/www/vetcare;
    index index.php;

    # 予約ゲートウェイのルーティング
    location /booking/ {
        try_files $uri /booking/index.php?$query_string;
    }

    # APIのルーティング
    location /api/ {
        try_files $uri $uri/ =404;
    }

    # 静的ファイルのキャッシュ
    location ~* \.(css|js|png|jpg|jpeg|gif|svg|ico|woff|woff2)$ {
        expires 7d;
        add_header Cache-Control "public, immutable";
    }

    # data/backups ディレクトリへのアクセスを禁止
    location ~ ^/(data|backups)/ {
        deny all;
        return 403;
    }

    # PHPの処理
    location ~ \.php$ {
        include snippets/fastcgi-php.conf;
        fastcgi_pass unix:/run/php/php8.1-fpm.sock;
    }

    location / {
        try_files $uri $uri/ /index.php?$query_string;
    }
}
# 4. サイトを有効化して再起動
sudo ln -s /etc/nginx/sites-available/vetcare /etc/nginx/sites-enabled/
sudo nginx -t
sudo systemctl restart nginx

方法C:PHPビルトインサーバー(テスト用)

開発やテスト目的で手軽に起動したい場合は、PHP内蔵サーバーが使えます。 本番環境では使用しないでください。

# VetCare Pro のディレクトリに移動
cd VetCare-Pro-ver-3

# PHP ビルトインサーバーを起動(ポート3000)
php -S 0.0.0.0:3000 router.php

# ブラウザで http://localhost:3000 にアクセス
CentOS / Rocky Linux / AlmaLinux をお使いの場合:
apt の代わりに dnf(または yum)を使用してください。 パッケージ名は php81-php-fpm php81-php-pdo のように異なる場合があります。 Remiリポジトリの追加が必要な場合もあります。

XAMPP / MAMP(ローカル環境)

自分のPC上で動かす方法です。インターネットに公開せず、ローカル環境で試したい方向け。

難易度:初級

XAMPPのインストール(Windows)

  1. XAMPP公式サイト からWindows版をダウンロード
    • PHPバージョンが 8.1以上 のものを選択してください
  2. ダウンロードした .exe ファイルを実行してインストール
    • インストール先はデフォルト(C:\xampp)のままでOK
    • コンポーネントは「Apache」と「PHP」があれば動きます(MySQLは任意)
  3. XAMPP Control Panel を起動し、Apache の「Start」をクリック
  4. VetCare Pro のファイルを C:\xampp\htdocs\vetcare\ に配置
    • ZIPを解凍して、中身のファイル(index.php等)を上記フォルダにコピー
  5. ブラウザで http://localhost/vetcare/ にアクセス
  6. セットアップウィザードが表示されたら成功です!
htdocsフォルダの場所: XAMPPのデフォルトインストールでは C:\xampp\htdocs\ がWebルートです。 ここに vetcare フォルダを作成し、その中にファイルを配置してください。

XAMPPのインストール(Mac)

  1. XAMPP公式サイト からmacOS版をダウンロード(PHP 8.1以上)
  2. ダウンロードした .dmg ファイルを開き、XAMPPをApplicationsにドラッグ
  3. XAMPP管理画面(Manager-osx)を起動し、Apache を起動
  4. VetCare Pro のファイルを /Applications/XAMPP/htdocs/vetcare/ に配置
  5. ブラウザで http://localhost/vetcare/ にアクセス

MAMPのインストール(Mac)

  1. MAMP公式サイト から無料版をダウンロード
  2. インストール後、MAMPを起動
  3. 「Preferences」→「PHP」タブで PHP 8.1以上 を選択
  4. 「Start Servers」をクリック
  5. VetCare Pro のファイルを /Applications/MAMP/htdocs/vetcare/ に配置
  6. ブラウザで http://localhost:8888/vetcare/ にアクセス
    • MAMPの初期設定ではポート 8888 が使われます
重要:XAMPP/MAMPはローカル開発・テスト用です。 インターネット上に公開する(外部からアクセスさせる)ことはセキュリティ上非常に危険です。 本番環境ではレンタルサーバーやVPSを使用してください。

セットアップウィザード

ファイルを配置してブラウザでアクセスすると、自動的にセットアップウィザードが起動します。 6つのステップで初期設定が完了します。

1

環境チェック & データベース初期化

PHPバージョン、必要な拡張、ディレクトリの書き込み権限を自動チェック。 問題がなければデータベーステーブルが自動作成されます。すべての機能がデフォルトで有効化されます。

2

サンプルデータの投入(任意)

動作確認用のサンプルデータ(テスト患者、飼い主、薬品マスタ、検査マスタ等)を投入できます。 「試しに使ってみたい」方はここで投入すると、すぐに各機能を試せます。不要なら「スキップ」でOK。

3

管理者アカウントの作成

ログインID(英数字)、パスワード(8文字以上)、表示名を入力して管理者アカウントを作成します。 ここで作成したアカウントがシステムの最初の管理者になります。

4

施設情報の設定

病院名、住所、電話番号、診療時間、定休日、予約設定(間隔・枠数・昼休み時間)、 消費税率、機能のON/OFFなどを設定します。すべて後から変更可能です。

5

LINE連携の設定(任意)

LINE Messaging APIのチャンネルアクセストークンとシークレットを入力すると、 予約通知・リマインダー通知をLINEで送信できるようになります。不要なら「スキップ」でOK。

6

セットアップ完了!

設定完了の確認画面が表示され、「ログイン画面へ」ボタンからすぐに利用開始できます。 Step 3 で作成したアカウントでログインしてください。

導入後にやること

セットアップ完了後、以下の設定を確認・変更することをおすすめします。

  • config.php の編集(任意) - デバッグモードのOFF(DEBUG_MODEfalse に変更)。本番環境では必ずOFFにしてください。
  • ロゴ・角印のアップロード - 設定画面 → 画像設定から病院のロゴと角印画像をアップロード。書類に自動反映されます。
  • スタッフアカウントの追加 - 管理画面 → スタッフ管理から獣医師・看護師・受付スタッフのアカウントを作成。
  • マスタデータの確認・修正 - 薬品マスタ、検査マスタ、処置マスタのサンプルデータを確認し、自院の内容に合わせて修正してください。
  • 予約設定の確認 - 予約時間帯、昼休み時間、枠数、定休日が自院の実態と合っているか確認。
  • バックアップの確認 - data/ ディレクトリのバックアップ方法を確認。SQLiteファイルのコピーだけでバックアップ完了です。
  • SSL/TLSの設定(本番環境必須) - 個人情報を扱うため、HTTPS通信は必須です。Let's Encryptで無料のSSL証明書を取得できます。
  • IPホワイトリストの検討 - 設定画面 → セキュリティから、EMRへのアクセスを特定IPに制限できます。

トラブルシューティング

よくある問題と解決方法をまとめました。

画面が真っ白になる / 500エラーが出る
  • 原因1:PHPバージョンが8.0未満 → PHPバージョンを8.0以上に変更してください
  • 原因2:PDO拡張が無効 → php -m | grep pdo で確認。pdo_sqlite が必要です
  • 原因3:ファイルのアップロード漏れ → 全ファイルが揃っているか確認してください
  • 確認方法:config.phpDEBUG_MODEtrue に変更すると、エラーメッセージが表示されます
「Permission denied」エラーが出る
  • data/uploads/backups/ ディレクトリのパーミッションを確認
  • FTPソフトで 777 または 775 に変更してください
  • VPSの場合:sudo chown -R www-data:www-data data/ uploads/ backups/
セットアップウィザードが表示されない
  • すでにセットアップが完了している可能性があります → ログイン画面が表示されるか確認
  • data/vetcare.db ファイルが存在する場合、セットアップは完了しています
  • やり直したい場合は data/vetcare.db を削除してアクセスし直してください
予約ページ (/booking/) にアクセスできない
  • Apache:mod_rewrite が有効か確認。.htaccess が正しく配置されているか確認
  • Nginx:上記の設定例にある location /booking/ ブロックが設定されているか確認
  • 代替方法:/index.php?page=public_booking でも同じページにアクセスできます
  • 設定画面でオンライン予約が有効になっているか確認してください
文字化けする
  • PHP の mbstring 拡張がインストールされているか確認
  • ファイルのエンコーディングが UTF-8 であることを確認(FTPソフトの転送モードを「バイナリ」に)
  • php.inidefault_charset = "UTF-8" を設定

アップデート方法

新しいバージョンがリリースされた際の更新手順です。

アップデート前に必ず: data/vetcare.db ファイルのバックアップを取ってください。 このファイルがすべてのデータ(患者、カルテ、予約等)を保持しています。

git cloneで導入した場合

# 1. データベースのバックアップ
cp data/vetcare.db data/vetcare.db.backup

# 2. 最新版を取得
git pull origin main

# 3. ブラウザでアクセスして動作確認

ZIPダウンロードで導入した場合

  1. data/vetcare.db をPCにダウンロード(バックアップ)
  2. uploads/ フォルダをPCにダウンロード(アップロード画像のバックアップ)
  3. 新バージョンのZIPをダウンロードして解凍
  4. サーバー上のファイルを新バージョンで上書き(data/uploads/ は上書きしない)
  5. ブラウザでアクセスして動作確認